和歌山市で起きた2歳女児虐待死事件。その中心にいるのが、かつて“ファミリー系動画配信者”として人気を集めていた平晴流容疑者です。中学時代から動画投稿を始め、大人になってからはYouTubeやTikTokで家族の日常を公開。特にTikTokアカウント「@haru_haruru」では、長男との仲睦まじい様子や家族での外出動画が多く、フォロワーからは「家族愛が溢れている」と好意的に受け止められていました。しかし事件発覚後、そのSNSの世界は一変します。
TikTok「@haru_haruru」は非公開――残された幻の動画
事件が明るみに出ると、平容疑者のTikTokアカウント「@haru_haruru」は非公開状態に。かつては家族の何気ない日常を切り取り、ほっこりする映像が次々と投稿されていました。しかし今では、その痕跡はほとんど消え、賑やかだった日常はまるで幻のようです。
かつて動画を楽しんでいた視聴者にとって、家族の小さな幸せを覗ける時間は安心感そのものでした。しかし事件を知った今、その“ほっこり感”は一瞬で崩れ、残されたのは衝撃と虚しさだけ。動画に映る笑顔が、裏ではどれだけ虚構だったかを思い知らされます。
Instagramも姿を消す――見えない日常の裏側
TikTokだけでなく、Instagramについても公開情報はほぼありません。平容疑者はSNS上で理想的な家族像を演出していた可能性がありますが、現状ではすべて非公開または削除済み。表向きの“幸せな家族”と、現実の悲劇とのギャップは、視聴者に衝撃を与えます。
かつて見ていた視聴者は、ほんの一瞬の幸せな日常に触れていたに過ぎません。現実との落差を知った今、そのSNSの光景は、ただ虚しく胸に残るだけです。
表向きの幸せと残酷な現実――動画が映す真実
SNS上では「家族との時間を誰にも邪魔されたくない」「家族の笑顔は癒し」と語っていた平容疑者。しかし現実には、長女への虐待が日常的に行われていたことが明らかになっています。動画に映る楽しそうな家族と、現実の悲劇との落差は、あまりにも大きく、言葉を失うほどです。
クリスマス動画では、父親がサンタに扮してプレゼントを渡す場面があります。しかし映ったのは長男だけで、長女の姿はほとんど映らず、泣き声だけが響きます。長男への愛情が強調される一方で、長女への無関心さが際立つ――SNSという舞台が抱える怖さを象徴していました。
SNS閉鎖が浮き彫りにした家族の裏側
現在、平容疑者のSNSは完全に閉ざされていますが、かつての投稿が残した影響は消えません。動画の偏りや空白は、事件の異様さをより鮮明に映し出します。表向きの“幸せな家族の笑顔”と現実の悲劇。そのギャップに直面した視聴者は、ただ呆然とするしかありません。
SNSの動画は一見平和で楽しげな日常を映していました。しかし長女への虐待が日常化していた現実を知ると、その映像がいかに演出されたものであったかが浮き彫りになります。視聴者の安心感や共感は、完全に裏切られていたのです。
SNSの危険性と私たちへの警鐘
この事件は、SNSが必ずしも現実を反映するわけではないことを示しています。平晴流容疑者も、理想的な家族像を演出していましたが、その裏で起きていた惨事とのギャップは、私たちに深い違和感と悲しみをもたらします。
SNSは便利で楽しいツールですが、他人の目を意識しすぎるあまり、現実との乖離を生むことがあります。この事件は、表面的な投稿に惑わされず、現実を見極める目を持つことの重要性を教えてくれます。
まとめ――消えた笑顔から学ぶこと
平晴流容疑者のSNSは、今や誰もアクセスできない状態です。しかし、その消失は事件の残酷さを象徴しています。家族の笑顔を演出するSNSと、現実の悲劇。そのギャップを目の当たりにしたとき、私たちは虚像に惑わされず、現実に目を向ける必要があると痛感します。
消えた笑顔と残された動画の空白。SNSで見えた幸せな家族の姿は、事件の真相を知った今、背筋が凍るほどの虚しさを残します。この悲劇から、SNSの利用に伴う責任と、周囲の異変に気付く感度の大切さを学ぶべきでしょう。